チョリピッド・アイ・ランド

ゲーム、読書が趣味。すべてにおいて浅く気の向くままに。

スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け モヤッとした感情をぶつける感想(ネタバレ有り)

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ついに最後のスターウォーズ最後のエピソードを観てきました。

あんまり期待しすぎると痛い目を見るってわかってたから期待しないようにして見に行ったけど、ほんとね、一言でいうと中途半端すぎ。

 

ストーリーもなんかところどころぶっちぎった感じはありましたが、シリーズ最後の終着点がこれ!?みたいなところはありました。

この不完全燃焼のもやもやした気持ちを何が不満だったのか分析したいと思います。

 

中途半端な人物、人間関係の描写

 

見る前の最終回の予測

まずハッピーエンド以外に終わる方法はないのだから、

・なんだかんだラスボスを倒し、宇宙に平和が訪れる。

・カイロ・レンは改心してレンと結ばれ、EP8のエンディングで出た少年を新たな      

 ジェダイとして教育する。ジェダイとして教育する。

・そしてその様子を霞みたいになった歴代ジェダイが腕を組み、笑いながらウンウンう          

 なづいて見守る。

みたいな終わりを想像してました。一つを除いて当たっていました。

カイロ・レン、死ぬんかい!!!(笑)

いやまああんだけ悪いことしてきたから死ぬのも当然かもしれないですけど、死ぬんかい!

ここで、え、じゃあなんで最期レイとキスしたの?魂的には惹かれる描写があったから結ばれる展開にそんなに違和感はなかったけれども、結ばれた後にレン死なせる必要あったの?

となんともいえない気持ちでいっぱいになりました。

 

この中途半端なレイとカイロ・レンの関係の幕引きはもちろん、今作は人間関係、人物の描写が全部中途半端なのが本当にモヤッとしました。

 

レイ

彼女に関しては先ほどカイロ・レンとの関係を述べた通り。

キスシーンに関してはレイの方から動いていたので彼女のほうが気持ちが大きかったのかな。

レイの気持ちのベクトルがカイロ・レンに強く向くのはわかるけど、フィンに対する親密な感情の描写はなかった気がします。あなた達、あんなに仲が良かったのになんで?

今作レイは気持ち的に追い詰められていたのはわかります。しかし、心配するフィンにフォースを使って追っ払ったり、行き先を告げずに勝手に突っ走ったり独断専行がひどすぎたように思います。

EP8の最後でケガしたローズを傍で心配そうに見ていたフィンを、意味ありげにレイが見ているシーンですわこれは三角関係のフラグ!?とか思ってた時期が私にもありました。

 

フィン

ローズとの関係はきれいさっぱりなかったことに!(笑)

 前回相当不評だったみたいなのでしょうがないところもあるのかもしれませんが、ここまできれいに触れないとは思ってませんでした。

挙句の果てに流砂に飲み込まれそうになった時レイに「君に言ってなかったことがあるんだけど」と言いかけ、結局それがなんなのかは最後まで言わないままストーリーは終わることに。死ぬ間際に言うことなんて大抵予想はつきますが、ここで恋愛とも友情ともとれない回収しないフラグを立てるのはいかがなものかと。

今回もいろいろな人に振り回されてお疲れ様でした。あとはゆっくり休め。

 

ポー・ダメロン

レイとの仲、悪すぎない?最初のシーンでポーとレイのけんかシーンがありましたが、そこでフィンは「またケンカか」と言っています。よくレイアとハン・ソロもケンカはしていましたが、あれは犬も喰わないなんとやらのやつなので親しみにあふれていました。が、レイとポーは親しみが感じられないケンカだったので見てて不安になりました。どっちも我が強いタイプだからぶつかりやすいんでしょうね。

あとは仮面で顔を隠した女性。あれ、絶対元カノだろ。顔を出さなかったのは外伝作ったりするための布石なんですかねえ。

 

 

 

万能のフォース(笑)

 EP7から思ってたことですけど、物語の展開でフォースが万能になりすぎている気がします。レイとカイロ・レンが別の場所にいるのに空間がつながるのもフォースの力なんですよね?スターウォーズすべての物語を追っていないので最終的にフォースがどこまでの力を秘めているのかはわかりませんが、フォースの力がEP4当たりのころから大きく変質したみたいでもやもやしました。そもそもジェダイも昔はどちらかといえば山伏や仙人といったような「修行者」というイメージがあったのですが、今のジェダイはアメコミの超能力者みたいな「力こそパワー!」みたいな力を持って暴れ回るだけの人にしか見えないです。うまくは言えませんが。

特に今回一番ねーな、と思ったのがレイがマスターヨーダ以上のフォースの使い手みたいになっていたことです。CGの技術が発達したため派手なことを実現できるようになったのはいいことなんですが、瞑想しているだけで岩が周りを浮かんだり、傷を癒したり、死者を生き返らせたりするのはどうなんですかね?

レイはパルパティーンの孫だということでフォースの力を強く持っているというのはわかりますが、最高峰のフォースを持つといわれたアナキン 以上にフォースの力を使いこなすのが気に食わないのです。そんなに修行もしてないですしね。

レイやカイロ・レンが歴代のジェダイ以上の力をやすやすと見せつければ見せつけるほど、シリーズ初期に登場したジェダイがないがしろにされているように感じるのです。

まあ、初代主人公が最強であってほしいと思うめんどくさいオタクのたわごとなんですが。

 

悪役に魅力がない

EP7からの敵役にとにかく魅力がない。お前のことだよカイロ・レン!!!

父親を殺して悩んだり、母親を殺したくなくて葛藤するところは人間らしい面があるっていうことを表したいのでしょうが、それにしてもぶれすぎる。結局こいつは何がしたいの?と思うことが多く、暗黒面を行ったり来たり。レイが一緒にいないと世界を統一できないの?一人が怖いの?

私にはパパやママに反抗して悪いことをしたけど、結局説得されて更生したおこちゃまにしか見えませんでした。悪としてのカリスマはまったくないですね!

今作のラスボス、パルパティーンだって死んだのに何で生き返ってんの?というか別に生き返ったところで「はぁ…そうですか」ぐらいにしか思えませんでした。

先祖からの共通の敵でいえばディオのほうがはるかに魅力的なので見習って、どうぞ。

悪役っていうのは物語の中で「こいつ、絶対に倒してやる!!!」と思わせる何かがないとこんなにもどうでもよくあっけなく感じるものだなあと勉強になりました。

 

他に気になったところ

ライトセーバーの戦闘シーンってあんなに重量ある戦いでしたっけ?なんか今回の戦いは特に鈍器で敵をぶん殴るみたいに思いっきり振りかぶって相手に叩きつけていましたが。EP3のアナキンとオビワンのライトセーバーの戦いは剣道の試合みたいに軽くスパンスパン打ち合ってたイメージでした。木を真っ二つにするぐらい切れ味?だから力はそんなにいらないと思うんです。監督によって変わるんですかねぇ。

 

まとめ

ポーがレイアに時期将軍に指名されたとき、ランドに「準備ができていない」とこぼしていました。

「ルークもレイアもハン・ソロも準備ができていなかったさ」

「じゃあどうして勝てたんです?」

「絆の力さ」

 

こんっっな中途半端な人間関係しか築けていないやつらに絆もクソもあるかぼけ!!!

ポーとレイのケンカのシーンで「戦時中の君の力は認めている。しかしここでは別だ」と言い、フィンは「確かに」と言っています。

お互いを認め合っていない人たちに果たして絆の力なんてあるんでしょうか。

最後に戦争に勝って三人とも抱き合っていましたが、全然感動しません。

きっとこういう中途半端さがいいシーン見ても全然心に響かない原因だと思います。

 

なにはともあれスターウォーズは完結しました。どうせディズニーのことですから外伝を量産するのでしょうが、こんなスターウォーズを見せられるくらいならもう見なくてもいいかなぁと思います。